棚卸しで商品を10個数えた直後に注文が入り、その日のうちに2個を出荷した。
棚卸し表が10個で、現在の現物が8個なら、2個の在庫差異として修正すべきでしょうか。

先に、10個を数えた時刻と2個が倉庫から出た時刻をそろえます。
実際の出荷を数え落としていれば、差異ではありません。
この記事では、営業中に棚卸しを続ける場合の確認順を扱います。
現物を数え直しても差が残る場合は「棚卸しの在庫差異を調べる」を参照してください。

結論:数えた後の動きを確認

棚卸し中の注文と出荷は、同じ時点の出来事ではありません。
注文を受けて商品を確保する「引当」、現物を取り出す作業、出荷による在庫数の更新は、
サービスの設定や作業状況で時刻がずれます。

棚卸し対象のSKU・場所・カウント時刻を決め、
その後の入荷・出荷・移動を一件ずつ記録します。
確定前に、利用中のシステムが棚卸し途中の増減を自動で取り込むかを確認してください。

1. カウントする範囲と時刻を決める

棚卸し開始時に、対象となるSKU、倉庫、保管棚、出荷待ち置場を決めます。
数えた担当者と時刻も残してください。

同じ商品でも、保管棚から出荷待ち置場へ移しただけなら倉庫全体の現物は減っていません。
一方、棚だけを数える場合は、その移動後に棚の数が減ります。
比較する在庫画面と現物の対象範囲をそろえることが先です。

棚卸し中の出荷を減らせるなら、対象SKUの作業を短時間区切り、
その間のカウントと確認を済ませます。
作業を止められない場合は、入出荷を行う担当者にも対象SKUと記録方法を共有します。

2. 注文の引当と、現物の出荷を分ける

注文を受けて2個を引き当てても、その時点では現物が倉庫に残っていることがあります。
販売できる表示数は減っていても、
倉庫全体の現物数を直ちに2個減らして数えるとは限りません。

ロジクラの公式ヘルプでは、注文分の在庫引当は実在庫数を変えず、
ほかの注文向けに使える数から差し引く処理として説明されています。
これはロジクラの操作例です。
利用中のシステムで、引当、出荷作業、在庫反映がそれぞれいつ起こるか確認してください。

3. 10個を数えた後に2個を出荷した例

仮の例:同じSKUについて、棚卸しの対象を倉庫A全体とします。
9時に現物10個を数え、9時10分に2個の注文を受けて引き当てました。
9時20分にその2個を倉庫から出荷しました。ほかに入出庫はありません。

  • **9時の棚卸し結果:**現物10個。
  • **9時10分の引当後:**注文に確保した2個を別の注文には売らない。
    ただし、この時点で倉庫全体の現物はまだ10個。
  • **9時20分の出荷後:**倉庫Aの現物は8個。
    9時のカウント10個から出荷した2個をたどれば、現在の8個とつながる。

この場合、「10個と8個が違う」だけを理由に2個を在庫調整すると、
出荷処理で既に減った分を再び減らすおそれがあります。
注文番号、SKU、数量、出荷時刻、システム上の減少時刻を照合してから判断します。

4. 棚卸し結果の反映方法を確認する

棚卸しのカウント結果を、各商品を数えた時点で反映する方式と、
終了時にまとめて反映する方式では、途中の入出庫の扱いが異なります。

たとえば、zaicoの公式ヘルプでは、
個別に即時反映する場合はその時点の棚卸数量で上書きされ、
終了時の一括反映では棚卸し中の入出庫の変動も加味されると説明されています。
一方、ロジクラの公式ヘルプでは、棚卸し中の入出荷分は棚卸表へ自動調整されず、
差分の確認と反映が必要とされています。
同じ「棚卸し」でも、サービスと設定によって挙動は違います。

確定前に、対象SKUで「数えた時刻」「入出荷履歴」「棚卸表の数量」
「現在の在庫数」を並べて確認します。
システムが取り込む増減を手動でも反映しないようにしてください。

5. 数量が合わない場合の扱い

記録をそろえても差が残るなら、出荷待ち置場や別棚、入荷直後の商品を確認し、
対象範囲を再カウントします。
未反映の出荷や倉庫間移動がある場合は、処理完了後の数字を見てから調整の要否を決めます。
拠点間の移動については「在庫移動中の商品はいつ販売可能にする?」でも
確認順を整理しています。

所在の分からない数量をそのまま販売可能として出さないよう、
影響する販売先の表示数も確認します。
対象SKUの販売を一時的に止めるかどうかは、
在庫の確からしさと自社の運用手順に沿って決め、確認が終わった時点で再開の判断をします。

まとめ:時刻をそろえて比べる

棚卸し中に注文が入ったら、注文の引当だけで現物が減ったと決めず、
数えた後の出荷・入荷・移動を時刻順に追います。
最初の一件では、SKU、カウント時刻、注文番号、出荷時刻、
棚卸表の反映方法を一行にそろえてみてください。

同じ商品を複数の販売先で扱い、残り1個に注文が重なった場合は、「同時注文の在庫引当を確認」で、注文番号・引当・各販売先の表示数を照合する順番を確認できます。

確認項目を運用に残す際は、無料の運用チェックリストも参考にしてください。

参考資料

参考資料は各サービス固有の操作例です。
本文の確認順は特定の在庫管理サービスの利用を前提としません。

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